日本のTwitchでGTA Vが年間1位――そしてGTA6は「サイトを壊すほど」人を集めた

GTAは、日本ではもう「海外で人気のゲーム」ではないのかもしれません。

Twitchが公開した2026年の視聴データで、日本における今年もっとも視聴されたゲームとして、『Grand Theft Auto V』が1位になりました。League of LegendsやVALORANTを上回ってのトップです。

さらに同じTwitchの公式レポートでは、8月27日に公開されたGTA6『An Extended Look』についても異例の表現が登場しています。「GTA VIコミュニティは、サイトを壊すほど大挙して集まった」というものです。

発売前のGTA6が世界で巨大な注目を集めていること自体は驚きではありません。しかし今回興味深いのは、その熱狂と同時に、日本ではすでにGTA Vが「見るゲーム」として最大級のジャンルになっていることです。GTA6発売を前に、日本のGTAを取り巻く環境は想像以上に変わっているのかもしれません。


日本のTwitchでGTA Vが1位に

Twitchが9月9日に公開した「State of Gaming 2026」では、2026年1月1日から9月1日までの視聴データをもとに、各地域でどんなゲームが見られているのかが紹介されています。その日本ランキングで1位になったのがGTA Vでした。1位 GTA V、2位 League of Legends、3位 VALORANT という並びです。

世界全体でもGTA Vはもっとも視聴されたゲームのトップ5に入っており、2013年に発売された作品とは思えない存在感を維持しています。ただ、日本の1位という結果については、単純に「今でもGTA V本編が人気だから」と考えるだけでは説明しきれません。日本ではここ数年、GTAを「自分で遊ぶゲーム」から、「配信で見るゲーム」へ変えた大きな存在があります。GTA RPです。


ストグラ、VCR GTA……日本に生まれた「GTAを見る文化」

日本ではストグラをはじめ、VCR GTAやさまざまなFiveM/GTA RP企画を通じて、大勢のストリーマーやVTuberがGTA Vの世界で生活する姿が配信されてきました。警察官になる人、救急隊として働く人、ギャングを作る人、飲食店を経営する人、犯罪とは無縁の市民として暮らす人。同じ街の出来事を何十、何百という視点から見る文化が形成されています。

現在開催されているSURGE Townもその一つです。GTAを普段から配信しているストリーマーだけではなく、VTuber、ゲーム実況者、歌い手、FPSプレイヤー、アーティストなど、別ジャンルに大きなファン層を持つ参加者までGTAの街へ入っています。

ここで重要なのは、最初からGTAファンだった人だけが見ているわけではないことです。「好きなVTuberが参加しているから」「推している歌い手がGTAをやっているから」「いつも見ているストリーマーが警察になったから」。そんな理由からGTA RPを見始め、そこで別の配信者を知り、いつの間にか街そのものを追いかけるようになる。

つまり日本では、「GTAが好きだから配信を見る」だけではなく、「好きな配信者を見ていたらGTAが好きになった」という逆方向の入口が巨大化しています。今回のTwitch日本1位という数字は、その変化の大きさを示すデータとして非常に興味深いものです。誰から見始めるかについては、初めて見る人向けのおすすめ配信者でタイプ別に整理しています。


そしてGTA6では「Twitchが壊れた」

その日本での盛り上がりとは別に、世界規模でGTA6の異常な注目度を示す出来事も起きています。8月27日に公開されたGTA6『An Extended Look』です。当日はGTA6関連の配信を見るため大量の視聴者がTwitchへ集まりました。そして同じ時間帯、TwitchではWeb、Chat、Video Watchingなど複数のサービスで大規模な障害が発生しました。

当時は注意が必要でした。障害とGTA6の配信が重なっていたことは確認できても、Twitchが「GTA6の視聴者によって障害が発生した」と公式に原因を断定していたわけではなかったからです。

ところが今回の「State of Gaming 2026」では、Twitch自身がかなり踏み込んだ表現を使っています。Chief Product OfficerのMike Minton氏は、GTA VIコミュニティについてこう表現しました。

“showing up so big it broke the site”

直訳に近い形なら、「あまりにも大勢が押し寄せて、サイトを壊してしまうほどだった」という意味です。

もちろん、これは技術的な障害原因を詳細に説明したインシデントレポートではありません。そのため「GTA6だけが原因でTwitchのサーバーが落ちた」とまで断定するのは避けるべきでしょう。それでも、Twitch自身が公式レポートの中でGTA6コミュニティの規模とサイト障害を結びつける表現を使ったことには意味があります。


GTA6はまだ発売すらされていない

そして何より異常なのは、これが発売後の話ではないことです。GTA6はまだ発売されていません。

それにもかかわらず、新しい映像が公開されるだけで世界中から巨大な視聴者が集まり、Twitch自身が「サイトを壊すほど」と表現する。そして日本では、その前作であるGTA Vが2026年のTwitch視聴ランキングで1位になっている。この二つのデータを並べると、GTA6発売時に起きることが少し見えてきます。日本にはすでに、GTAを「見る」巨大な視聴者層が存在しているからです。


GTA6発売で、日本のGTA人気はもう一段変わるかもしれない

以前GTA6 FEEDでは、GTAは「海外で人気のゲーム」ではなくなる――GTA RPが変えた日本、そしてGTA6へというテーマを取り上げました。今回のTwitch公式データは、その流れを考えるうえでかなり象徴的です。

GTA V発売当時の日本と、GTA6を迎える現在の日本では環境が違います。ストグラやVCR GTAをはじめとするGTA RPを通じて、GTAの街を何百時間も「見てきた」視聴者がいる。自分ではGTA Vをほとんど遊んでいなくても、ロスサントスの警察、救急、ギャング、車、犯罪、街での生活に親しんでいる人もいます。

そこへ新しい舞台、新しい主人公、新しい街を持ったGTA6が登場します。しかも世界では、発売前の映像公開だけですでにTwitchが「サイトを壊すほど」と表現する規模の人が集まっています。

日本でGTA VがTwitch年間1位。そして世界ではGTA6がTwitchを揺らす。この二つが同じ年に起きていることは、GTA6発売前の現在地を考えるうえでかなり重要です。

GTA6が発売されたとき、日本では「海外で話題の超大作をみんなが遊び始める」のではなく、すでに何年もGTA RPを見続けてきた巨大な視聴者層が、待っていた新しい街へ一斉に移動することになるのかもしれません。

出典

Twitch「State of Gaming 2026」(Twitch公式ブログ)


注記: 本記事は、Twitchが2026年9月9日に公開した「State of Gaming 2026」の掲載内容と、各配信の公開情報をもとにGTA6 FEEDが整理したものであり、Twitch/Rockstar Games/Take-Two Interactive/各配信者とは一切関係がありません。ランキングは2026年1月1日から9月1日までの視聴データにもとづくもので、集計方法の詳細はTwitchの公表内容に依ります。Mike Minton氏の「showing up so big it broke the site」は同レポート内の表現で、8月27日のTwitchの障害についてGTA6が原因だと技術的に断定したものではありません。日本語訳は編集部によるものです。GTA6発売後の見通しについては本記事執筆時点での推測を含みます。ランキングとロングセラーの図版は、Twitchの公表内容をもとにGTA6 FEEDが作成したもので、Twitchが公開した画像ではありません。そのほかの掲載画像のうち、Rockstar Gamesが公開した公式スクリーンショット・アートワークは本記事で扱っているデータや障害を写したものではなく、残りは過去に掲載したGTA RPの配信画面のスクリーンショットです。