FiveMには現在、従来の「GTAV Legacy」を使うFiveMと、新しい「GTAV Enhanced」を使う「FiveM for GTAV Enhanced」という2つの環境がある。普段サーバーへ入って遊んでいるだけなら意識しない話だが、これから導入する人や、サーバーを立てようとしている人にとっては最初に押さえておきたい前提になる。GTA6 FEEDが、2026年9月時点で公式に確認できる範囲で整理する。
GTAV LegacyとGTAV Enhancedとは
まず前提として、PC版『Grand Theft Auto V』には現在2つのバージョンがある。Legacyは長くPCで提供されてきた従来版で、Enhancedはグラフィックやパフォーマンスを強化した新しいPC版である。
初心者向けに例えるなら、コンソールでいう「PS4 / Xbox One世代のGTA V」と「PS5 / Xbox Series X|S世代向けに強化されたGTA V」の違いに近い。ただしこれはあくまで理解しやすくするための例えで、PC版のLegacy / Enhancedがコンソールの世代と完全に同じものというわけではない。
FiveMにも2つの環境がある
FiveMは長年、Legacy版のGTA Vをベースに動いてきた。そこへ新しくEnhanced版へ対応するものとして登場したのが「FiveM for GTAV Enhanced」である。Cfx.reは2026年8月12日にEnhanced版をEarly Accessとして提供開始しており、2026年9月現在はLegacyとEnhancedが並行して利用されている。
ここで誤解しやすいのが、「FiveMはもうEnhancedへ完全移行した」という理解である。実際にはそうではなく、従来のLegacy環境で運営されているサーバーも引き続き多く存在する。EnhancedはまだEarly Accessの段階で、Cfx.re自身も「バグや未実装の機能が含まれる早期アクセス版である」と説明している。バグ、互換性、パフォーマンスなどは今後変更される可能性がある。
逆に「Legacyはまもなく終了する」とも現時点では言えない。Legacyの提供終了時期はCfx.reから発表されていない。
比較表でざっくり把握する
細かい仕様よりも、まずは全体像を押さえておきたい。
| 項目 | Legacy | Enhanced |
|---|---|---|
| ベースとなるGTAV | 従来版 | GTAV Enhanced |
| FiveMでの位置づけ | 従来環境 | 新世代環境 |
| 2026年9月現在 | 広く利用されている | Early Access |
| サーバー側 | FXServer | Cfx Server |
| 既存リソース | 従来どおり | 互換性の確認・変換が必要な場合あり |
| 初心者が見るところ | 参加するサーバーの対応状況 | 参加するサーバーの対応状況 |
結局どっちを使えばいい?
ここが一番迷うところだと思う。結論から言えば、参加したいFiveMサーバーがLegacyとEnhancedのどちらに対応しているかを確認するのが最優先になる。
「Enhancedの方が新しいからEnhancedを選べばいい」とは限らない。2026年9月現在、既存のFiveMサーバーやリソースはLegacyを前提にしているケースがまだ多く、EnhancedはEarly Accessの途中だからである。新しい環境を選んでも、遊びたいサーバーがそこに対応していなければ意味がない。
したがって初心者の進め方としては、遊びたいサーバーの公式サイトやDiscordで案内されている手順に従うのが基本になる。案内にLegacy版のGTA Vが必要と書いてあればLegacyを、Enhanced対応と書いてあればEnhancedを用意する、という順番で考えると迷いにくい。導入手順そのものはFiveMの導入方法にまとめている。
サーバー運営者・開発者から見た違い
運営側から見ると、違いはグラフィックだけの話ではない。プレイヤーから見れば「GTA5の新世代版への対応」だが、運営・開発から見るとFiveMの基盤そのものが新世代へ移行している、という理解が近い。
サーバーを動かすソフトウェアは、Legacyでは従来のFXServerとそのartifactsが使われてきた。Enhancedではこの部分が刷新され、新しいCfx Server(cfx-server)が使用される。公式ドキュメントでも、これまでの FXServer.exe が cfx-server.exe に、server.7z が cfx-server_win_x64 に改名されたことが明記されている。サーバー管理ツールのtxAdminは引き続き組み込まれている。
ネットワーク周辺も大きく作り直されている。従来のP2P同期は廃止されてクライアント・サーバー方式へ移行し、同期スレッドのレートを指定する sv_syncTickRate は1〜120の範囲で設定できるようになった。OneSyncについても、Enhancedではbig modeのみとなる。
既存の資産については、スクリプトはできるだけ後方互換性を維持する方針が示されている。一方で3DアセットはEnhanced向けへの変換が必要になる場合があり、Cfx.reはそのための公式ツール「Alchemist」を提供している。AlchemistはLegacy向けに作られたYDR、YTD、YFT、YPT、YDDなどを変換でき、古いツールで作られたアセットを自動補正する機能も持つ。
つまりEnhanced対応は、既存サーバーをすべてゼロから作り直すという意味ではない。これまで積み上げてきたものをできるだけ引き継ぎながら、新しい基盤へ移していけるよう設計が進められている。サーバーを立てる手順はFiveMサーバーの立て方も参考にしてほしい。
これからどうなる?
将来について、現時点で公式に確認できることと確認できないことは分けて考えたい。
確認できるのは、いまはLegacyとEnhancedが並行提供されていること、EnhancedはFiveMの将来を見据えた新しい基盤として開発されていること、そしてCfx.reが長期的には2つの体験を1か所にまとめ、1つの中央サーバーリストへ統合する方向性を示していることである。
一方で、Legacyの提供終了時期や、全サーバーがEnhancedへ移行する時期は発表されていない。「いずれ必ず強制移行する」と断定できる材料は、現時点では公開されていない。
まとめ
FiveMのLegacyとEnhancedは、ベースにしているPC版GTA Vが違う2つの環境である。2026年9月現在は並行して利用されており、EnhancedはEarly Accessの段階にある。プレイヤーが迷ったときは、まず参加したいサーバーがどちらに対応しているかを確認すればよい。運営・開発側にとっては、サーバーソフトウェアやネットワーク基盤まで変わる大きな移行だが、既存資産を引き継ぐための仕組みも用意されている。
FiveMそのものの成り立ちはFiveMとは?、ここへ至るまでの経緯はFiveMの歴史で扱っている。
注記
本ページの内容は、Cfx.re公式フォーラムの発表・開発報告と、Cfx公式ドキュメント(What's Changed in FiveM for GTAV Enhanced / Onboarding Guide / Alchemist)の記載にもとづき、2026年9月時点で確認できた範囲を整理したものである。FiveM for GTAV EnhancedはEarly Access段階のため、仕様・機能・互換性は今後変更される可能性がある。実際にサーバーを構築・更新する際は、必ず最新の公式ドキュメントを確認してほしい。Legacy版の提供終了時期、および全サーバーがEnhancedへ移行する時期は、本ページ執筆時点でCfx.reから発表されていない。当サイトは非公式のGTA6ファンコミュニティであり、Rockstar Games / Take-Two / Cfx.reとは一切関係がない。
本ページの画像は記事内容をイメージしやすくするために編集部が用意したもので、実際のFiveMの画面やUIではない。
