LOVE Magazine本誌からGTA6新情報が続々――ルシアの出身、ジェイソンの犯罪、ラウルの役割からRockstarの開発手法まで
『LOVE Magazine Issue 27』の発売を受け、GTA6について先行公開では分からなかった新情報が続々と明らかになっている。
今回判明したのは、新しいスクリーンショットのような目に見える情報だけではない。ルシアがどこから来たのか、ジェイソンがなぜ犯罪へ進んでいくのか、ラウルが二人にどう関わるのか。そしてRockstarがLeonidaを作るためにどんな現地調査を行い、巨大なGTA6をどのような工程で完成へ近づけているのか。さらに、街を歩く名もないNPCの会話にまで専用チームが関わっていることも明らかになった。
今回のLOVE Magazineは、「GTA6には何があるのか」ではなく、「GTA6の物語と世界をRockstarがどう作ったのか」まで踏み込んだ特集になっている。
❤️ ルシアはLiberty City出身――「女性主人公」ではなく、一人の人間として描く
まず大きな新情報となったのが、ルシアの出身についてだ。RockstarのゲームライターAlexa D'Agostinoによると、Lucia CaminosはLiberty City出身だという。
Liberty Cityといえば、『GTA III』『GTA IV』などで描かれてきたニューヨークをモデルとするGTAシリーズを代表する都市のひとつ。つまりルシアは、Leonidaで生まれ育った人物ではないことになる。
一方、この話では少し注意したい部分もある。一部ではルシアについて「Newark育ちの移民」といった情報も広がっているが、New JerseyのNewarkで育った移民というエピソードはD'Agostino自身の母親について語ったものだ。ルシアについて今回確認できたのは、Liberty City出身という点になる。
D'Agostinoは、自身の母親をはじめ、これまで人生で出会ってきた女性たちからもルシアを書くうえで着想を得たという。Rockstarが目指したのも、単純に「GTAに女性主人公を登場させる」ことではなかった。Arthur MorganやNiko Bellicといった過去のRockstar作品を代表する主人公たちと同じように、ルシア自身の欲望や欠点、人生を持った一人の人物として成立させることが重要だったようだ。
👫 ルシアとジェイソンは、正反対だからこそ互いを補う
先行公開の段階でも、二人の性格が対照的であることは明らかになっていた。ルシアは「より良い人生」を望み、それを手に入れるためなら障害に立ち向かっていく。一方のジェイソンは、自分から人生を切り開いていくというより、周囲の状況によって決断を迫られていく人物として描かれている。
そして本誌から伝えられている内容では、この違いが二人の関係そのものにも関わっている。二人は性格の違いによって「push and pull」しながら、互いを補完する関係として作られているという。
これはLOVE Magazineの先行情報が公開された時点で、GTA6 FEEDでも注目していた部分だ(なぜGTA6を「LOVE Magazine」で特集したのか――ジェイソンとルシアから見えるRockstarの狙い)。自分から前へ進もうとするルシアと、状況によって人生を動かされてきたジェイソン。正反対だからこそ、自分にはないものを相手が持っているのではないかと考察していた。今回の本誌内容を見る限り、その読み方はRockstarが考えている二人の関係から大きく外れてはいなかったようだ。
GTA6の物語では、単に「恋人同士で犯罪をする」のではなく、二人の違いが衝突を生み、それでも互いを必要としながら変化していくことが重要になりそうだ。
🔫 ジェイソンは麻薬取引や銀行強盗へ――犯罪者になる過程も描かれる
ジェイソンについても、これまでより踏み込んだ情報が出ている。RockstarのNarrative SVP、Rupert Humphriesによれば、ジェイソンは置かれた状況によって、麻薬取引や銀行強盗といった犯罪へ進んでいく人物として描かれる。
ここで面白いのは、最初から完成された大物犯罪者として登場するわけではなさそうな点だ。ジェイソンは状況に流されやすい。一方でルシアは、自分が欲しいものへ向かって進んでいく。その二人が組むことで、犯罪の規模も徐々に大きくなっていくことが考えられる。
そして、その過程で重要になりそうなのがRaul Bautistaだ。
💰 ラウルは二人を「大仕事」へ導くメンター
ラウルについては、Rockstar公式のキャラクター紹介ですでに経験豊富な銀行強盗であることが明らかになっていた。今回のLOVE Magazineでは、そのラウルとジェイソン、ルシアの関係がさらに具体化している。
ラウルは二人より経験豊富な年長者で、まだ大規模な犯罪には慣れていないジェイソンとルシアを、より大きな強盗や犯罪へ導くメンター的な人物になるという。
これをジェイソンの新情報と合わせると、GTA6のストーリーの流れも少し見えてくる。ジェイソンとルシアが最初から巨大な強盗を繰り返すのではなく、小さな犯罪から始まり、ラウルのような人物と出会うことで、次第に後戻りできない規模の仕事へ足を踏み入れていく。
もちろん実際のストーリーがこの通り進むと確定したわけではない。ただ、これまで断片的だったキャラクター紹介がつながり始めたことで、二人の犯罪がどのようにエスカレートしていくのかという部分も見えてきた。
🌴 Rockstarは「観光」ではなく、Floridaの裏側まで調査していた
LOVE Magazineで明らかになったのはストーリーだけではない。Leonidaを作るためにRockstarが行った現地調査も、かなり大規模だったようだ。
Rockstar NorthのAaron Garbutによると、初期の調査チームはMiamiから周辺都市、Florida Keys、Key Westまで実際に移動。その後、ゲーム内で重要になると判断した地域には、さらに大きな調査チームを送り込んだという。
しかも、単純に街並みを撮影して帰ってきたわけではない。現地住民と話すだけでなく、警察と行動したり、ギャング関係者と時間を過ごしたりしながら、一般的な観光では見ることのできないFloridaの姿まで調査したとされている。
Miamiに存在する極端な富と貧困、過剰な消費、常に金や成功を求め続ける“hustle”の文化も、Leonidaを作るうえで重要な材料になった。GTA6のマップがMiamiの建物を再現しただけの世界ではなく、「そこに住んでいる人間までFloridaらしく感じる」ことを目指している理由が、今回の話からかなり見えてくる。
👥 「背景の人間はいない」――NPCの会話にも専用チーム
その考え方を象徴するのが、Rockstarが語ったNPCへのアプローチだ。
LOVE Magazineの先行情報では、Open World Writing DirectorのJames Hortonが、Leonidaには本当の意味での「背景」は存在せず、今プレイヤーが注意を向けていない“前景”があるだけという考え方を明かしていた。本誌をもとにした報道では、その世界を実際にどう作っているのかも具体化している。
RockstarにはLos Angelesを中心として歩行者の会話を専門に扱うチームが存在し、さらに広告、ラジオ、コメディなどを制作するチームがNew YorkやLondonなど複数の拠点で動いているという。つまり、プレイヤーが数秒ですれ違ってしまうNPCの会話も、単なる環境音として適当に用意されているわけではない。
歩いていると聞こえてきた会話が気になって立ち止まる。その瞬間まで「背景」だった人物や出来事が、プレイヤーにとって世界の中心になる。Rockstarが作ろうとしているのは、単純にNPCの数が多いオープンワールドではなく、どこへ注意を向けても何かが存在していると感じられる世界なのだろう。NPCの反応やアニメーションについてはGTA6のNPCはどこまで進化した?でも整理している。
🛠️ GTA6は「8週間」を何年も積み重ねて作られている
今回のインタビューでは、普段ほとんど表に出ないGTA6の開発方法についても語られている。
Rockstar North共同スタジオ責任者Rob Nelsonによると、GTA6の開発ではアセット、システム、コンテンツなどの大枠を作ったうえで、8週間単位のマイルストーンを設定する。その8週間であらかじめ決めたゲームの一部分を一度遊べる状態へ持っていき、チームで評価する。そこで大量のフィードバックを集め、次の8週間で何を改善するのかを決める。そして再び作り、遊び、評価し、修正する。GTA6は、このサイクルを何年にもわたって繰り返しながら完成へ近づけられているという。
GTA6ほど巨大なゲームになると、「10年以上開発している」という数字だけが注目されがちだ。しかし実際には、巨大なゲームを最後まで作ってから調整しているわけではなく、小さな完成形を何度も作り、そのたびに実際のゲームとして評価しながら積み上げていることになる。
街のNPC会話から巨大なオープンワールドまで異常なほど細かく作り込まれている理由の一端は、この開発方法にもあるのかもしれない。
🎬 LOVE Magazineで見えてきたのは「GTA6がどう作られたか」
Game Informerの特集では、天候や野生動物など、完成したGTA6の世界でプレイヤーが何を体験できるのかが見えてきた。一方、LOVE Magazineから見えてきたのは、その一歩手前にあるものだ。
ルシアという人物はどこから生まれたのか。なぜジェイソンとは正反対なのか。二人はどうやって犯罪の世界へ深く入っていくのか。Leonidaは何を取材して作られ、そこを歩く名もない人々にまで、なぜこれほど手間をかけるのか。そして、それらすべてを8週間ごとに作り、評価し、修正する作業を何年も繰り返してきた。
今回のLOVE Magazineは、新スクリーンショットだけを見て終わるにはもったいない特集だった。
出典
注記: 本記事は、『LOVE Magazine Issue 27』およびその内容を伝える各種報道をもとにGTA6 FEEDが整理したものであり、LOVE Magazine/Rockstar Games/Take-Two Interactiveとは一切関係がありません。開発者の発言は公開・報道された内容を日本語で要約したもので、原文のニュアンスと完全には一致しない場合があります。ストーリーの展開に関する記述の一部は編集部の推測を含みます。掲載画像はRockstar Gamesが公開した公式スクリーンショットで、各セクションの内容と1対1で対応するものではありません。

