GTA6時代を前に、日本のGTARP(GTAロールプレイ)は配信文化と結びついて大きく拡大した。きっかけの多くは、ストグラやVCR GTAといった配信者サーバーを配信で見たことだろう。この記事では、GTA6 FEEDが、日本のGTARP配信者サーバーの流れを、公開情報をもとに年表形式で整理した。
なお、配信者サーバーは開始・終了・休止の日程が告知ベースで動くことが多く、まとめサイトやSNSでは日付の食い違いも見られる。この記事では確認できた範囲の情報を扱い、不確実な点はその旨を明記する。最新の開催情報は、各企画の公式X(旧Twitter)やDiscordで確認してほしい。

早わかり年表
| 時期 | 出来事 | 主な参加者の系統 |
|---|---|---|
| 2022年8月 | しょぼすけ氏が常設企画を開始(当初名「ストリーマーグラセフ」)。2023年4月に「ストリートグラフィティ ロールプレイ(ストグラ)」へ改称 | 個人勢・企業勢が混在。にじさんじ勢なども参加 |
| 2023年7月 | VAULTROOM/Crazy Raccoon主催の期間限定企画「VCR GTA」第1回開催 | 大手ストリーマー、にじさんじライバー多数 |
| 2023年12月 | 「VCR GTA2」開催(12月10日開始、12月下旬終了) | にじさんじライバー約20名ほか |
| 2024年6月 | にじさんじGTAサーバー(にじGTA)開催(6月15日〜25日)。星川サラ・叶主催、ストグラ運営チームがサポート | にじさんじ |
| 2024年9月 | ホロライブによる「ホロGTA(ホロライブGTA)」開催(9月17日〜23日)。さくらみこ・星街すいせい主催 | ホロライブ |
| 2024年12月 | 「VCR GTA3」開催(12月2日〜12日)。180名超が参加 | 幅広い配信者・VTuber |
| 2025年〜2026年 | CR/VAULTROOM系のMadTown・NEWTOWNなど招待制サーバーが定着。ストグラはシーズン1終了(9月)を経てSeason2を開始(12月19日) | ぶいすぽなど各グループ+個人勢 |
前提:常設サーバーと期間限定イベントの違い
日本のGTARP配信者サーバーは、大きく二つの形に分かれる。一つは、サーバーが常時稼働し、参加者が長期にわたって同じキャラクターの人生を続けていく常設型。もう一つは、開催期間を区切って実施される期間限定イベント型である。
ストグラが常設型の代表であり、VCR GTAが期間限定型の代表にあたる。ストグラは街が長期にわたって続く常設型で、区切りとなるシーズンの切り替え(一定の休止期間)を挟みながらも、参加者が同じ世界で人生を積み重ねていく点に特徴がある。これに対しVCRは、数週間で完結する「祭り」に近い。この二つは主催も運営もルールも異なる別の企画だが、参加者が重なることが多く、しばしば混同される。年表を読む際は、この二系統が並行して動いてきたことを念頭に置くとわかりやすい。
主な企画を形態ごとに整理すると、次のようになる。
| 企画 | 形態 | 特徴 |
|---|---|---|
| ストグラ | 常設型 | 長期にわたって一人のキャラクターの人生を積み重ねる |
| VCR GTA | 期間限定イベント型 | 大型ストリーマーが短期集中で集う「祭り」 |
| にじGTA | グループ専用企画 | にじさんじライバー向け、約11日間(2024年6月) |
| ホロGTA | グループ専用企画 | ホロライブメンバーによる7日間の箱企画(2024年9月) |
| MadTown | 招待制・カジュアル型 | CR/VAULTROOM主催。約1か月、RPの強制はゆるめ |
| NEWTOWN | 招待制イベント | CR/VAULTROOM主催。約3週間(2026年2月) |
2022年8月 ―― ストグラの開始
日本のGTARP配信の大きな起点となったのが、しょぼすけ氏が立ち上げた常設企画である。2022年8月28日に「ストリーマーグラセフ」として運営を開始し、2023年4月17日にサーバー名を「ストリートグラフィティ ロールプレイ」へ変更した。この略称がストグラとして定着している。

参加者はGTA5の舞台である架空都市ロスサントスの住人として設定を作り、一人のキャラクターとしてその街で生活していく。サーバーが常設されているため、参加者はいつでも、もう一つの世界で暮らしているかのような体験を続けられる点が特徴である。視聴者は「観測者」と呼ばれ、配信を通じて街の出来事を見守る文化が育っていった。
開始から間もない2022年10月には、にじさんじの渋谷ハジメが街の住人として参加した記録が残っており、企業所属VTuberの参加もこの頃から見られるようになった。参加者は個人勢の配信者と企業所属VTuberが混在し、後にはにじさんじの叶やエクス・アルビオ、静凛らが参加するなど、層を広げていった。
2023年 ―― VCR GTAの登場と相互流入
2023年7月、VAULTROOMとCrazy Raccoonが主催する期間限定イベント「VCR GTA」の第1回が開催された。数週間程度の期間を区切って特設サーバーを開き、多数のストリーマー・VTuberが集結する形式である。常設型のストグラのように長期にわたって一人のキャラクターの人生を積み重ねる形式というよりは、イベント性・交流性の強い祭り型の企画として受け止められている。

この第1回VCR GTAは、日本のGTARPシーン全体を大きく押し上げた。VCR GTAの開催はGTARPという遊び方そのものの認知を広げ、常設型のストグラにも関心が向かう流れをつくったとみられる。VCR GTAの実施にあたっては、ストグラを運営するしょぼすけ氏がシステムやルールの調整に協力するなど、別企画でありながら人的なつながりも深い。
同年12月10日には「VCR GTA2」が開催され、20名規模のにじさんじライバーが参加するなど、さらに規模を拡大した。VCR GTA2は12月下旬に終了している。VCRシリーズには、釈迦やぐちつぼ、らっだぁ、MONDOといった大手ストリーマー・VTuberが参加し、警察とギャングの攻防などが大きな話題を呼んだ。
なお、VCR GTAは「スト鯖GTA」と呼ばれることもあるが、ストグラ(ストリートグラフィティ)とは別の企画である点に注意したい。両者は別の主催・別のルールで運営されている。
2024年 ―― 専用サーバー企画の活発化
2024年に入ると、特定の事務所やグループに向けた専用サーバー企画が目立つようになる。その代表が、2024年6月15日から25日にかけて開催された「にじさんじGTAサーバー(通称にじGTA)」である。星川サラと叶が主催し、ストグラ運営チームがサポートする形で、にじさんじライバー専用のサーバーが用意された。舞台は「にじサントス」と呼ばれ、最大で90名を超えるライバーが同時に街で生活する規模となり、所属の枠を越えた交流が大きな話題を呼んだ。役職は救急隊・警察・ギャング・飲食店・メカニックなどが用意され、所属ライバーが各職に分かれてロスサントスで新たな人生を送った。
同年9月17日から23日にかけては、ホロライブ所属のVTuberによる大型RP企画「ホロGTA」が開催された。さくらみこと星街すいせい(miComet)が主催し、ストグラの運営がサポートする形で実施され、舞台となる街は「ホロスサントス」と名付けられた。期間は7日間で、配信は連日19時頃から深夜にかけて行われ、後半は明け方近くまで延長される日もあった。参加者は50名を超え、日本(JP)に加えて英語圏(EN)・インドネシア(ID)の所属タレントも加わる大規模なものとなった。
街の中ではタレントが警察・ギャング・救急・メカニックなどの役職に分かれ、それぞれの立場から群像劇が展開された。警察署長を大空スバル、ギャングのボスを常闇トワ、救急を白上フブキ、メカニックを猫又おかゆが担うなど、役職ごとに中心人物が置かれた。この企画は、海外発のファン投票型アワード「VTuber Awards 2024」で「Best VTuber Event(最優秀VTuberイベント)」に選ばれており、VTuberによるGTARP企画として、近年でも特に大きな注目を集めたものの一つとされる。
同年12月2日から12日にかけては「VCR GTA3」が開催された。180名を超えるストリーマー・VTuber・プロゲーマーらが参加し、VCRシリーズがさらに大規模化していることを示した。にじGTAなどの企画を経たこともあり、普段ストリーマーサーバーに参加しないライバーの参加も見られるなど、参加層の広がりが続いた。常設のストグラと、期間限定のVCRシリーズ、そして各種の専用サーバー企画が並行して動く、多層的な状況が形づくられていった。
2025年〜2026年 ―― 配信者向けサーバー企画の広がり
近年は、VCR GTAの系譜にあたる配信者向けサーバー企画が定着している。Crazy Raccoon(CR)が主催し、VAULTROOMが協力する招待制サーバー「MadTown(マッドタウン)」は、2025年6月にβ版(6月1日〜29日)、同年10月に新シーズン(10月1日から約1か月)が開催された。短期集中だった従来のVCRと異なり、ロールプレイの強制度を下げ、1か月ほどかけて「のんびり生活を楽しむ」カジュアル寄りのコンセプトが特徴とされる。

続く2026年2月には、同じくCR/VAULTROOMによる招待制サーバー「NEWTOWN」が開催された。公式X上の告知では、2月9日から28日までの約3週間にわたる企画として案内されている。期限が定められたイベント型である点はVCRと共通し、終わりが決まっているからこそ関係性が短期間で濃く動く構造を持つ。これらの招待制サーバーには、ぶいすぽの花芽すみれ・花芽なずな・一ノ瀬うるはといったメンバーをはじめ、各グループの配信者・VTuberが参加してきた。なお、これらの企画は参加者が公式に全公開されないことも多く、稼働時間や全参加者の細部は、公式告知・各配信者の発信・非公式まとめで粒度が異なるため、本記事では概要にとどめる。
常設企画であるストグラも、大きな節目を迎えた。2022年8月28日に始まったシーズン1は、約800人のキャラクター・約600人の配信者が参加する規模へと育ち、2025年9月21日に約3年の歴史へいったん区切りをつけた。その後、約3か月の準備期間(休止)を経て、2025年12月19日からは生まれ変わった街を舞台に「ストグラSeason2」が始動している。常設の場としての性格はそのままに、街そのものを刷新して再開した形である。運営は株式会社GANMA、企画・主催はしょぼすけ氏が引き続き務める。
ストグラは展開の幅も広げており、公式ラジオ番組などを通じて、配信・SNSと連動した多層的な情報発信が定着しつつある。切り抜き動画やマルチ視点でのアーカイブ視聴文化も広がり、リアルタイムで追えない層や、配信を直接見ない層までもがGTARPに触れるようになっている。
情報の確度について
本記事のうち、ストグラのシーズン1開始(2022年8月28日、当初名「ストリーマーグラセフ」)と2023年4月17日のサーバー名変更、シーズン1終了(2025年9月21日)、Season2開始(2025年12月19日)、VCR GTA第1回の2023年7月開催、VCR GTA2の2023年12月開催、にじGTAの2024年6月開催(6月15日〜25日)、ホロGTAの2024年9月開催(9月17日〜23日)とVTuber Awards 2024での受賞、VCR GTA3の2024年12月開催(12月2日〜12日)、MadTownの2025年6月・10月開催、NEWTOWNの2026年2月開催は、報道や各企画の告知などで確認できる情報である。
一方で、巷では「ストグラは2024年6月開始」とする記述も見られるが、ストグラの運営開始は2022年8月28日が正しい。2024年6月に始まったのは、にじさんじ専用のにじGTAであり、これと混同されたものとみられる。また、各サーバーの細かな稼働時間や定休日、終了日、全参加者などは開催ごとに変動するため、本記事では断定を避けている。本記事に挙げた参加者は各サーバーの代表的な例であり、全参加者を網羅したものではない。参加状況は回や時期によって変わるため、正確な日程・参加者は各公式情報を確認してほしい。
出典・参考
出典・参考:ストグラ運営公式X/ファミ通/インサイド/リアルサウンド/電撃オンライン/4Gamer/KAI-YOU/Wikipedia/ピクシブ百科事典 ほか
本記事はGTA6 FEEDによる解説であり、Rockstar Games/Take-Two Interactiveおよび各企画の運営とは一切関係がない。開催情報は変動するため、最新情報は各公式の発表を確認されたい。
免責事項
本記事はGTA6 FEEDが各種公開情報をもとに調査・整理した解説記事であり、Rockstar GamesおよびTake-Two Interactive、ならびに各企画・各サーバーの運営とは一切関係がない。配信者サーバーの開催情報や運営体制は時間の経過とともに変化し、SNS・まとめサイト上の情報には食い違いも見られる。最新かつ正確な情報については、各企画の公式X(旧Twitter)やDiscordなど、公式の発表を確認されたい。
