【GTA6】当初は南北アメリカが舞台だった!Rockstarが明かした開発秘話とルシア&ジェイソンの新機能
『Grand Theft Auto VI(GTA6)』の発売を約1か月後に控え、Rockstar Gamesがこれまでほとんど語ってこなかった開発の舞台裏が明らかになった。2026年10月14日、米Bloomberg Businessweekは、記者Jason Schreier氏がRockstar Northを訪問し、GTA6の開発責任者たちに直接取材した大型特集『The Making of Grand Theft Auto VI』を公開した。
今回の取材では、当初は北米と南米の広大な地域を舞台にする構想だったこと、開発チームが約2倍の規模に拡大したこと、そして主人公ルシアとジェイソンが手をつないで散歩したり、一緒にジムへ行ったりできることなどが明かされている。
これまで噂として知られていた初期構想から、実際のゲームプレイに関する新情報まで、注目点をまとめた。
🌎 GTA6は当初、北米と南米を舞台にする予定だった
GTA6の開発は2015年ごろに始まり、初期段階では「Project Americas」というコードネームが使われていた。この名称は以前から海外のリーク情報などで知られており、Vice Cityだけでなく南米の都市も登場するのではないかと噂されていた(2015年当時のGTA6に関する記事)。
今回のBloombergの取材によって、実際にRockstarが北アメリカと南アメリカの広大な地域を含むゲームを構想していたことが明らかになった。
2015年には開発チームが米フロリダ州マイアミを訪れ、街の雰囲気や建築物、文化などの調査を開始。警察の活動現場を取材したり、ヘリコプターから街を撮影したり、ナイトクラブの照明や人々の動きを観察したりしていたという。
しかし、南北アメリカを広く再現する構想は開発規模が大きくなりすぎるため、最終的に見直された。現在のGTA6は、マイアミをモデルにした架空の都市「Vice City」と、その周辺を含む架空の州「Leonida」を舞台としている。
つまり、単に巨大なマップを作るのではなく、一つの地域をより細かく、密度の高い世界として表現する方向へ開発方針が変わったことになる。なお、初期構想に含まれていた具体的な都市の数や、どこまでマップが制作されていたかは明らかになっていない。
🏙️ なぜ開発にこれほど時間がかかったのか?
GTA5が発売されたのは2013年9月。GTA6の発売予定日は2026年11月19日で、シリーズの新作としては約13年ぶりとなる。今回の取材では、この長い開発期間の背景についても語られた。
Rockstarは当初、GTA6と『Red Dead Redemption 2(RDR2)』の開発を並行して進めることを考えていた。しかし、RDR2の完成には予想以上の開発リソースが必要となり、多くのスタッフや開発責任者が同作に集中することになった。その結果、GTA6の本格的な開発は当初の想定より遅れることになったという。
さらに、新型コロナウイルスの流行や2022年の大規模な開発映像流出など、開発途中にはさまざまな問題も発生した。一方で、RDR2の開発で蓄積された技術や制作ノウハウは、GTA6にも活用されている。
👥 Rockstarの従業員数は約2倍に拡大
Bloombergの報道によると、Rockstarの従業員数は2018年の2,441人から、2026年には4,711人に増加した。
| 時期 | 従業員数 |
|---|---|
| 2018年(RDR2発売時) | 2,441人 |
| 2026年 | 4,711人 |
現在は世界12拠点にスタッフが在籍しており、GTA6の開発には非常に大きな組織が関わっている。
今回取材に応じた主な開発責任者は、Rob Nelson氏、Aaron Garbut氏、Phil Hooker氏の3人だ。それぞれがゲーム制作の異なる分野を担当しながら、GTA6の世界を作り上げてきた。
Rockstarは従来からオープンワールドの細部にこだわることで知られているが、GTA6ではNPCの行動や街の生活感、プレイヤーの行動に対する反応など、さらに複雑な仕組みが取り入れられている。
❤️ ルシアとジェイソンは手をつないで散歩できる
今回の取材で、ゲームプレイに関する新情報として特に注目されているのが、2人の主人公の関係性だ。GTA6ではルシアとジェイソンを切り替えて操作できるだけでなく、ストーリーミッション以外でも一緒に行動できる。例えば、ジェイソンを操作しているときにルシアへメッセージを送り、待ち合わせることが可能だという。
2人でできる行動として、次のようなものが紹介されている。
- 手をつないで街を散歩する
- 一緒にジムへ行く
- 2人で店舗強盗を行う
- 移動中や行動中に会話を楽しむ
GTA6では、恋人同士である2人の関係がストーリーの中心になっている。しかし今回の情報からは、その関係性がイベントシーンだけでなく、プレイヤーが自由に行動するオープンワールドにも組み込まれていることが分かる。
例えば、ミッションの合間に2人で街を歩いたり、一緒に体を鍛えたり、犯罪に手を染めたりと、同じ世界でさまざまな時間を過ごせるようだ。
これまでのGTAシリーズでは、仲間と遊びに出かける仕組みは存在したものの、GTA6では主人公同士の恋愛関係そのものが日常的なゲームプレイに深く関わってくる可能性がある。
💬 2人の関係性はプレイヤーの行動にも影響する?
GTA6のルシアとジェイソンについては、以前から2人が互いに影響を与え合う人物として描かれることが明らかになっている。ルシアは自分の人生をより良くしようと積極的に行動する一方、ジェイソンは周囲の状況に流されながら決断する傾向がある。性格の異なる2人が、互いから学んでいく関係だ。
また、別行動中に連絡を取り合う仕組みや、相手への対応が関係性に影響する可能性についても報じられている(ルシアの監視装置と親密度の考察記事)。今回明らかになった自由行動の仕組みは、そうした2人の関係をさらに自然に表現するものと考えられる。
ただし、手をつないで歩くことや一緒にジムへ行くことが、ゲーム内の関係性を数値的に変化させるのか、専用の好感度システムが存在するのかは明らかになっていない。
🚗 開発者自身がミッションを忘れて遊んでしまった
GTA6のオープンワールドについて、技術責任者のPhil Hooker氏が興味深いエピソードを紹介している。Hooker氏は開発中のGTA6をプレイし、ストーリーミッションへ向かう予定だった。しかし、移動中に別の車と接触したことから、NPCのドライバーとのトラブルが発生した。
その後、体力を回復するために店へ立ち寄ろうとすると、今度は別のNPCから絡まれ、さらに別の出来事へ発展していったという。こうした予期しない出来事を次々と体験するうちに、Hooker氏は本来の目的だったストーリーミッションを忘れ、約2時間も自由行動を楽しんでしまった。
これはGTA6の世界が、プレイヤーの行動に対してどのように反応するのかを示すエピソードだ。単にマップが広いだけでなく、街の住民や交通、偶然のトラブルが連鎖することで、プレイヤーごとに異なる体験が生まれることを目指しているようだ。
💰 GTA6の開発費は15億ドル以上?Rockstarが噂に回答
GTA6については、以前から開発費が15億ドルを超えるという噂が海外で広まっていた。しかし、今回の取材でRockstarのJennifer Kolbe氏は、この金額を否定した。実際の開発費については明らかにしておらず、公式な数字は公表されていない。
BloombergはGTA6の開発費が10億ドルを超える可能性が高いと推定しているが、これもRockstarが認めた金額ではない。従業員数の増加や長い開発期間を考えると、非常に大規模な投資が行われていることは確かだが、具体的な総額を断定することはできない。
🎬 GTA6は巨大な世界よりも、密度の高い世界を目指した?
今回のインタビューを通して見えてくるのは、GTA6の開発方針が「どこまでも広い世界を作ること」から、「一つの世界を徹底的に作り込むこと」へ変化していったという点だ。
当初のProject Americasでは南北アメリカにまたがる広大なマップが構想されていた。しかし、完成版ではVice CityとLeonida州を中心に、街の生活感やNPCの反応、主人公同士の関係性を深く表現する方向へ進んでいる。ルシアとジェイソンが手をつないで散歩できることも、NPCとの何気ないトラブルから新しい出来事が生まれることも、その方針を象徴しているように見える。
もちろん、実際にどこまで自由に遊べるのかは発売後に確認する必要がある。それでも今回の取材は、GTA6がどのようなゲームを目指して作られてきたのかを理解するうえで、重要な内容となった。
GTA6は2026年11月19日、PS5とXbox Series X|S向けに発売予定だ。

